「水溶性」
雨の日が良い。塩の左手に砂糖の右手を握ってどこまでも。
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タイトル競作「水溶性」 ○:3(5) △:1(0) ×:0
オギさんから事実上の◎を頂いたので良いのです。
塩男と砂糖娘のお話。いくつかバージョンがあった中で、一番短いのを選んだ。
口に出して読んでみるといささか舌触りが良くないのがちょっと気になる。
「握る」か「繋ぐ」かで迷った挙句、意思の力(みたいなもの)の差分で前者を採用。
以下別ver.
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彼女は砂糖で、僕は塩でできている。
雨の日の駆け落ちにドキドキできるのは僕らだけの特権だ。
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私は砂糖でできていて、彼は塩でできている。
駆け落ちするなら雨の日。絡め合った指が皮膚より深いところでくっつけるなんて素敵じゃない。