2011年1月23日日曜日

あおぞらにんぎょ

「あおぞらにんぎょ」

 南風が白雲に彫りつけた人魚が意思を持ち、泳ぎ始めた。長い尾を上下させて泳ぐ姿は青空に紛れてしまいがちなので、大抵の者は人魚の姿を見ても、気のせい、で済ませてしまう。しかし噂は噂として存在し、やがて一人歩きを始め、恐ろしい魔物に成長する。だが当の人魚はそんな人間の噂話など知るわけもなく、今日も気球や戦闘機の底を、こんこん、と叩いては遊んでいる。

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書いたものの気に入らんかったので出そうかどうか迷っているうちに今に至る。
覚えているうちに吐き出さしておかないと他データに埋もれて失くしてしまいそう。
実に難しいタイトルでございましたことよ。

忙しい時期が終わったのでぼちぼち書き物も再開していきたい。
書き始めて以来、こんなに書かなかった時期が続いたのは初めてだったなあ。