2005年8月19日金曜日

 世界の端っこが崩れました。からからと積み木が崩れるような音を聞きながら、何事にも無関心な錬金術師は眠りにつきました。
 星の終わりに心を痛めた占星術師は自分の占いを信じられず、何度もやり直しました。得られる結果は同じでしたが、愛する人が地割れに飲まれたことを知ったとき、優柔不断な彼は眠ることができました。
 大都市の路地裏には死霊術師が溢れ、彼らは死者の魂を集めていました。ある人の良い死霊術師は、魂が詰まった瓶を飲み干すと胸に希望を蓄えて眠りにつきました。その真夜中、大都市は静かに滅びました。
 世界はたった一つの場所を残して全て崩れました。
 三人は地面が無数にひび割れているたった一つの場所に集まり、途方もない作業を始めました。錬金術師は決して枯れない樹の種を創り、占星術師は天の動きを支配し、死霊術師は大地に無数の魂を吹き込みました。
 数え切れない程の月日が経ち、三人の体が無くなった頃、そこには森ができあがっていました。中心には清らかな泉が湧き、明け方にはミルクのように深く白い霧が立ち込めます。
 ある朝、とくん、と心臓が鼓動するように湖面が揺れました。そよ風が霧を掻き分け、辺りを明らかにするとそこには、







 毎度お馴染み500文字の心臓の第51回タイトル競作に出したもの。
 描いてる時は、それはそれはもう、ぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだぐだ考えてたのですが、今や綺麗さっぱり忘れました。何を考えてたんでしょうね? まぁ、何だっていいか。
 ちなみにこれで一応、了、ということになってます。
 何が出てきたかは私も知りません。いい加減です。
(そして、「まぁ、何だっていいか」と本気で思っていたりもするのでした。)

0 件のコメント:

コメントを投稿