三つ葉のなだれ
2006年8月10日木曜日
グッドニュース、バッドニュース
赤黒い花弁が敷き詰められた平野の真ん中に、針のように細く高い銀色の塔が建っている。
西空の最後の星が輝きを失ったとき、塔の最上階に女王は現れた。押しかけた臣民は動揺を隠せずにはいられない。
女王は息を整える。唇の震えを無理矢理抑えこむ。永い沈黙の果てに言葉を発しようとした刹那、凶刃が女王の首を刎ねる。
遅れて昇った太陽は女王の閉ざされた瞼を、背後の英雄の凛々しく精悍な顔を照らし出した。
臣民は固唾を呑み、英雄の第一声を待っている。
息継ぎ息継ぎ
相も変わらずタイトルからは遠いわけでして。
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