「観察する少女」
「四季を通じて対象に生じた出来事は良い事であったり悪い事であったりして、いずれも対象の気性や性質に影響を与えてきたことは無視できない事柄であろう」と少女はメモに記述する。「そこに何らかの関数装置を見出すことができれば任意の結果は任意の代数によって得ることができると考える」以下はメモの抜粋である。
・対象は猫を見ると条件反射的に微笑む
→犬ならばどうか?
↓
小型犬(ただしチワワは除く)に対して好意を抱く模様(有意基準に満たないため断定はできない)
!他の動物については如何
分析:猫を構成する要素の何が対象の嗜好に合致するのか?
仮説:丸い手足かしましま模様、実証手段は……
トートロジーや片側検定といった語群の中に、ただの一度も「好き」という語が登場しないことに少女は気付かないし、思いつきもしない。
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